リレー日記
雅史丸回顧録 ―責めるより励め!―
投稿日時:2017/11/12(日) 07:35
リレー日記をご覧の皆様。
中国語科2年の藤池雅史です。
平戸君からのフリにお答えします。母へ一言ですか…遅めの反抗期真っ盛りの私はもともと一日に一言くらいしか話しません。しかし、いつも夕食を作ってくれて、試合前は毎回鍋を用意してくれるので感謝をせねばならないと思っています。
そこで今回は母に助けられた思い出を書いて次の不破さんにバトンタッチしようと思います。
今でこそ、数は少なけれども大親友と呼べる友達を持つまでになりましたが(eg.周ちゃん・健ちゃん等)、昔はそうではありませんでした。生まれながら陽の光に嫌われた「陰」な性格と極度の人見知りが手伝って、初めて出会った人たちや新しい環境のなかに溶け込むのに人一倍時間を要するのです。
そんな藤池少年が思春期の入口に立ち、その胸に愛郷の志が芽生え始めた小学校6年の夏―
2010年。中学受験を半年後に控えて参加した清里での勉強合宿。清里は知る人ぞ知る山荘や合宿所が軒を列ねる避暑地である。東京の市区町村が運営する山荘も多い。無論、多摩地域では絶大な力を誇示する我が故郷小平市も例外ではない。小学校の移動教室で宿泊するのもここ清里の小平市運営の山荘である。
清里は小平市の飛び地と言っても過言では無かろう―こう油断していた雅史丸少年は悠然とバスに揺られていた。この先どのような屈辱を味わうことになるか知る由もなかった。
少年が通っていた塾は多摩エリア全体では大手と呼ばれるほどの勢力を持っていたが、彼の通う「花小金井校」だけは恐ろしくボロく小さく、私立校受験コースの生徒はなんと雅史丸一人であった。そういう訳で集団塾でありながら個別指導さながら伸び伸びと勉強していた雅史丸にとって、全校合同で行われる勉強合宿は初めて異世界との接触であった。
合宿所で目にしたのは見るに堪えない光景であった。秀才ひしめく「国立校」を始めとし、「立川校」、「八王子校」、「相模原校」など、50人規模の大教室の生徒たちがすっかり校舎毎に独自のコミュニティーを確立していた。それもそのはず、毎週机を並べて共に勉強で切磋琢磨している者同士は固い絆で結ばれているのだ。
それに比べて授業はがらんとした教室で1対1で受け、休み時間には先生方と「会社ごっこ」をして遊んでいた花小金井校代表の雅史丸が入り込む余地は全くなかった。お隣の市なのだから少しでも情けをくれるだろうと思い、泣きついた「小金井校」の連中でさえこちらを軽蔑するような眼差しで見てきた。特に酷かったのは人数の関係で相部屋になった「日野校」と「豊田校」の連中である。
「どこだよ花小金井って??めっちゃ田舎そうだなぁ!!はっはっはっはっは!!」
「ああん?小平市?聞いたことねえなぁ~高尾の向こうか??ひゃーはっはっは!!」
基本的に中央線沿いに教室が多かったため、連中にとって都会かどうかは中央線という東西に延びる直線上において右か左かなのである。今では勝敗は明らかなのであるが当時の雅史丸は東京の地理をよく理解しておらず、また連中があまりにも人数的に規模が大きく自信満々に見えたので、悔しいけれど彼らに屈していた。
以降、合宿中の朝ごはんも昼ごはんも夜ごはんも朝の散歩も夜の自習時間も勿論授業も、雅史丸は一人で受けた。
地獄の4日間を終えた雅史丸は半べそで帰宅したと想像して欲しい。すっかり打ちひしがれてその4日間で味わった屈辱と無念をありのままに母に話すと、息子を張り倒してこう怒鳴りつけた。
「日野だ豊田だぁ??どいつもこいつも田舎もんじゃねえか!!」
(注:苛めっ子に対する怒りが言葉に表出しただけであって、日野や豊田を侮るような気持ちは一切ございません。むしろ新選組ゆかりの地であるため大好きです。)
さて次は不破さんです。不破さんは練習前よくイヤホンをされてますが、よく聴く音楽は何ですか。また試合前に聴くとぶち上がる曲はありますか。
中国語科2年の藤池雅史です。
平戸君からのフリにお答えします。母へ一言ですか…遅めの反抗期真っ盛りの私はもともと一日に一言くらいしか話しません。しかし、いつも夕食を作ってくれて、試合前は毎回鍋を用意してくれるので感謝をせねばならないと思っています。
そこで今回は母に助けられた思い出を書いて次の不破さんにバトンタッチしようと思います。
今でこそ、数は少なけれども大親友と呼べる友達を持つまでになりましたが(eg.周ちゃん・健ちゃん等)、昔はそうではありませんでした。生まれながら陽の光に嫌われた「陰」な性格と極度の人見知りが手伝って、初めて出会った人たちや新しい環境のなかに溶け込むのに人一倍時間を要するのです。
そんな藤池少年が思春期の入口に立ち、その胸に愛郷の志が芽生え始めた小学校6年の夏―
2010年。中学受験を半年後に控えて参加した清里での勉強合宿。清里は知る人ぞ知る山荘や合宿所が軒を列ねる避暑地である。東京の市区町村が運営する山荘も多い。無論、多摩地域では絶大な力を誇示する我が故郷小平市も例外ではない。小学校の移動教室で宿泊するのもここ清里の小平市運営の山荘である。
清里は小平市の飛び地と言っても過言では無かろう―こう油断していた雅史丸少年は悠然とバスに揺られていた。この先どのような屈辱を味わうことになるか知る由もなかった。
少年が通っていた塾は多摩エリア全体では大手と呼ばれるほどの勢力を持っていたが、彼の通う「花小金井校」だけは恐ろしくボロく小さく、私立校受験コースの生徒はなんと雅史丸一人であった。そういう訳で集団塾でありながら個別指導さながら伸び伸びと勉強していた雅史丸にとって、全校合同で行われる勉強合宿は初めて異世界との接触であった。
合宿所で目にしたのは見るに堪えない光景であった。秀才ひしめく「国立校」を始めとし、「立川校」、「八王子校」、「相模原校」など、50人規模の大教室の生徒たちがすっかり校舎毎に独自のコミュニティーを確立していた。それもそのはず、毎週机を並べて共に勉強で切磋琢磨している者同士は固い絆で結ばれているのだ。
それに比べて授業はがらんとした教室で1対1で受け、休み時間には先生方と「会社ごっこ」をして遊んでいた花小金井校代表の雅史丸が入り込む余地は全くなかった。お隣の市なのだから少しでも情けをくれるだろうと思い、泣きついた「小金井校」の連中でさえこちらを軽蔑するような眼差しで見てきた。特に酷かったのは人数の関係で相部屋になった「日野校」と「豊田校」の連中である。
「どこだよ花小金井って??めっちゃ田舎そうだなぁ!!はっはっはっはっは!!」
「ああん?小平市?聞いたことねえなぁ~高尾の向こうか??ひゃーはっはっは!!」
基本的に中央線沿いに教室が多かったため、連中にとって都会かどうかは中央線という東西に延びる直線上において右か左かなのである。今では勝敗は明らかなのであるが当時の雅史丸は東京の地理をよく理解しておらず、また連中があまりにも人数的に規模が大きく自信満々に見えたので、悔しいけれど彼らに屈していた。
以降、合宿中の朝ごはんも昼ごはんも夜ごはんも朝の散歩も夜の自習時間も勿論授業も、雅史丸は一人で受けた。
地獄の4日間を終えた雅史丸は半べそで帰宅したと想像して欲しい。すっかり打ちひしがれてその4日間で味わった屈辱と無念をありのままに母に話すと、息子を張り倒してこう怒鳴りつけた。
「日野だ豊田だぁ??どいつもこいつも田舎もんじゃねえか!!」
(注:苛めっ子に対する怒りが言葉に表出しただけであって、日野や豊田を侮るような気持ちは一切ございません。むしろ新選組ゆかりの地であるため大好きです。)
さて次は不破さんです。不破さんは練習前よくイヤホンをされてますが、よく聴く音楽は何ですか。また試合前に聴くとぶち上がる曲はありますか。
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