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リレー日記

主人公

投稿日時:2024/05/13(月) 16:45

主将挨拶



 



平素より弊部の活動に格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。



 



本年度、東京外国語大学ラグビー部の主将を務めます細井貫太と申します。以後、どうぞよろしくお願い申し上げます。



 



本年度ラグビー部は、関東大学リーグ戦5部優勝、4部昇格及び定期戦勝利を目標に掲げております。



 



OB.OG皆様方のお力添えにより、4月に人工芝プロジェクトの工事が竣工し、素晴らしいグラウンドで部活動に取り組むことができています。



 



もう環境を言い訳にする事はできません。部員一同、試行錯誤を繰り返しながら目標達成の為日々邁進してまいります。今後とも変わらぬ応援と、ご指導ご鞭撻のほど、何卒よろしくお願い致します。



 



 



以下、部員に向けた所信表明と致します。



 



今年度のチーム目標は先述のとおりであるが、ここでは今年度のスローガンである「思考」について自分の考えを皆に共有するとともに、主将としての想いをありのまま書き連ねたいと思う。



 



まず「思考」について。



自分はよく考えながらプレーをしろと言うが、それがどこまでみんなに伝わっているのだろうか、はたして「思考」はみんなに浸透しているか。新入生も入ってくれたこの時期だからこそ、いつでも見返すことのできる文章で私の考える「思考」を共有したい。



 



「ラグビーは頭脳が9割」という書籍がある。小学生の頃だったか、読んだけれど内容が難しくさっぱり意味がわからなかった。ただ、「ラグビーは頭脳が9割」という言葉だけを反芻し続けたことで考えてプレーすることの大事さに気がつけたように思える。



 



例えば、最近よくやる2-1のアタック練習を例にとっても、考える事は無限にある。パスを受けるタイミング、位置、角度。走り込むスピードや、パスを放るスピード。目線。自分が言う「思考」とは、これら一つ一つの要素の最適解を見つける努力のことを指している。タイミングを数秒ずらしてみたり、立ち位置を数十センチ変えてみたり、声を出してみたり。一つ一つを試してみることで自分に合った最適な動きを見つけることができる。自分に合った動きを理解した上で次は、ハーフが誰なのか、DFが誰なのか、仲間が誰なのかによってまた動きを微調整していく。



 



思考することで一つ一つの動作に意味を持たせ、意識することができる。考えて考えてプレーしていけば自然と意識は無意識化されていく。このプロセスを毎試合、毎練習、自分のプレー毎に踏むことでラグビーが上手になっていくと思う。



 



 



だから、ミスを恐れないでほしい。結果的に正しいか否かは別として、試すことに意義がある。



 



今シーズンのチームは、嬉しいことに人のチャレンジを盛り上げることができる人が多い気がする。個人個人で考えてプレーして、いっぱい試行錯誤を繰り返してほしい。そしてみんなでチャレンジを促し合い、盛り上げる、そんなチームを目指したい。



 



 



長くなったが、最後に主将として。



 



今でも、自分に主将が務まるのか不安になる時がある。小さい頃から、シャイでビビりで泣き虫だったのに。



 



先輩の引退試合でも、毎回泣いた。チームを勝たすことができない不甲斐なさと、悔しさと、寂しさとで涙が出た。



 



六旺さんのように言葉巧みな話はできないし、和真さんのようにプレーでチーム盛り上げることもできない。



さどぅさんのように正しい時にチームに喝を入れることもできないかもしれない。



 



ただ、チーム全員のことをしっかり見ている自信はある。気にかけている自信があるし、楽しませたいという気持ちがある。



 



もう一つのスローガンに「応援されるチームになる」がある。すなわち、みんなに愛されるチームになるということだ。主将として、今年は何より、部員のみんなに愛されるチームにしたい。



 



みんなが求めるような理想の主将にはなれていないかもしれないし、なれないかもしれない。けど、主将として、何より自分が一番楽しむ気持ちで、一年間頑張りたい。



 



 



4部昇格を決めるシーズン最終戦、今年こそは達成感と、嬉しさと、最後はやっぱり寂しさで思いっきり泣きたい。



 



 



本主将挨拶を執筆するにあたり私を励まし続けてくれた親愛なる佐野君に感謝申し上げる。ありがとうね。



 



2024.05.13



東京外国語大学ラグビー部95期主将



細井貫太

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