リレー日記
最後の一年
投稿日時:2010/12/11(土) 20:20
リレー日記をご覧の皆さま、こんばんは。
第82期東京外国語大学ラグビー部主将、スペイン語科三年山口遼が、僭越ながら当代最初のリレー日記を更新させていただきたいと思います。
現役部員、外大生、OBの方、地区対抗の選手たち、保護者の方々、どのような人がこの日記を読んでいるのかはわかりませんが、チームメイトとして、ライバルとして、見守ってくださり応援してくださる立場として、どうぞ今年一年よろしくお願いいたします。
最初に少し自分の話をします。
今まで高校から6年間ラグビーをやってきて良いことも悪いこともたくさんありました。
でも、今までのラグビー人生の中で一番ショックだったことがあります。
高校3年の春に同じポジションの後輩に「僕が一年の夏頃、何で山口さんが部活を辞めないのか不思議でした。」とぶっちゃけられた時です(笑)
いくらなんでも衝撃でした。
でも、確かにその通りではあったんです。ラグビーを始めて1年、体もそこまで大きくできず、センスもなし、声やプレーでチームを盛り上げることのできるプレーヤーでもありませんでした。何度も辞めたいと思うことがありました。センスのある後輩には傍目にも負けていました。
でも、同期といる時間がよかったり、他に居場所がなかったり、監督が怖かったり、辞めるのが悔しかったり、いろんな理由があって結局は辞めませんでした。
そのかわりにひたすら練習をつづけました。特に、当時の顧問に言われ、タックルをひたすら練習しました。
すると秋も終りのある試合で、一本すごく綺麗にタックルに入ることができたんです。その時の感触が今でも自分のタックルの原型です。それ以来、徐々にタックルを武器にすることができるようになり、それが結果として自信にもつながり、ラグビーに対するモチベーションにもつながりました。
最終的には3年のシーズンで試合に出ることもできたわけですが、相変わらずタックル以外はボロボロだった気がします。それでも自分にはタックルがあると信じてプレーをすることができました。
大学に入ってからはずいぶんオフェンスにも参加するようになりましたが、やっぱり自分のラグビーの源流はあの時のタックルの感触なんです。
長々と書いて何が言いたいのかというと、チームメイトたちにも同じものを感じてほしいんです。
ラグビーを始めて、同期の未経験者で3年、1年生はやっと1年、ラグビーは求められるスキルも多く難しいと思います。僕だって全然へたくそです。
でも、まずは何か一つでいいから自分だけの武器を見つけてほしいんです。それが僕の場合はタックルだったというだけで、キックかもしれない、パスかも、体づくりかもしれない、とにかく自分のラグビーパワーの源となるプレーが一個あればそれはかけがえのない拠り所になるでしょう。
ここまで、「楽しい」という表現を一回も使ってません。
個人的にはラグビーの練習はいくら楽しそうにやっても楽しくないものだと思っています。
でも、その練習の中で自分の武器となるプレーを磨き、試合でそのプレーが炸裂する。ひょっとするとその1プレーのおかげでチームが試合に勝つ。そんな瞬間がラグビーをやっていてトライにも勝る唯一楽しい瞬間であり、15人のプレーヤーがいて、さまざまなポジション・特性が活かされるラグビーという競技の醍醐味の一つでもあるんじゃないのかな、と思っています。
今、ラグビーの楽しさがまだわからず苦しんでいるプレーヤーがもしいたら、いつか訪れるその瞬間まで、自分を、同期を、先輩を信じて、目標も持って練習を積み重ねてください。
僕はそのために主将としてチームのサポートをしていくつもりですし、全部員がそれぞれの武器に誇りをもってしのぎを削れるような、そんな部活を作ることが目標です。
繰り返しになりますが、自分の磨いてきた武器が試合で開花した瞬間は絶対に最高のものです。
つらいラグビーの練習に耐え、大学4年間という一生に一度しかない貴重な時間を訳も分からず犠牲して、先輩の無茶ぶりに応える。きっとつらい(笑)
でも、その瞬間は、一生の付き合いになる同期とか、有意義な社会勉強とか、チームスポーツの素晴らしさとか、そんなものたちにも勝るくらい価値のあるものです。
どうか僕を信じて1年間ついてきてください。
ずいぶん書きすぎたうえにまとまりのない文章でもうしわけありません。
最後となりますが、
磐井組から伊東組までの今まで僕らとともにグラウンドでプレーをし、公私にわたって面倒を見てくださった全ての先輩方へ。
今まで本当にありがとうございました。これからも気軽に遊びに来てください。
さらに上の代の、有形無形のご支援ご協力をしていただいている全てのOBの方々へ。
日頃から本当にありがとうございます。外大ラグビー部は諸OBの方々の輝かしい歴史の上に成り立っています。どうか今後とも現役一同を温かく見守っていただければ幸いです。
これまで3年間に受けてきた全ての恩義に報いるためにも、
遥さんからのバトンをしっかりと受け取り、 山口組が去年以上の成績を残すことをここに誓うことで、第82期ラグビー部の船出の言葉とさせていただき、この日記の締めくくりとさせていただきたいと思います。
長文駄文を失礼しました。
次はしょうじです。今回がどうも重くなってしまったぶん、凄くフランクな文章にしてね。
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